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サツマイモの輸出シェア日本一!地方発農業ベンチャーが、脱炭素社会のリーディングカンパニーを目指します

サツマイモの輸出シェア日本一!地方発農業ベンチャーが、脱炭素社会のリーディングカンパニーを目指します

サマリー

成長ステージ
シード
アーリー
ミドル
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調達経験
個人
VC
事業会社
イグジット方針
IPO
M&A

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解決したい課題

当社は、世界一のサツマイモ総合企業を目指す、農業ベンチャー企業です。日本の農業が抱える構造的な課題を解決し、「強い農業」を実現することを経営理念として掲げています。

日本では長年、農業協同組合という組織を通して、農産物を流通させてきました。農業協同組合は農家から全ての農産物を買い取り、出荷や販売に関わる煩雑な事務作業を代行します。特に大規模な消費地が近くない農家にとっては、生産に集中できるという利点があります。

一方、農業協同組合を介した農産物の流通には、当然ながら思い通りにいかないこともあります。例えば、他の農家の農産物と混ぜて出荷されるため、努力した農家に適正な利益が還元されません。また、商流が長くなりがちで、特に海外へ輸出する際には、小売店での販売価格の1/10以下の収益しか上がらないこともありました。生産品種の転換等にも慎重になるため、消費者のニーズや農家のこだわりを反映した農産物作りが難しく、商機が生まれにくいのです。

そこで農業協同組合への依存を断ち、直接の販路拡大を通して持続可能な農業を実現すべく創業したのが当社です。土壌に合ったサツマイモの生産に特化することで、国内市場におけるブランド力強化を図ると共に、海外でのサツマイモ需要に注目し、輸出事業を開始。その結果、日本からのサツマイモ輸出量で日本一を達成しました。

2013年の創業時には4人だった社員は今や100人を超え、年商は40倍以上の20億円にまで増大。会社としても急成長を遂げています。

どのように解決するか

事業内容

青果サツマイモの生産と販売に関わる事業を展開しています。

【事業内容】
●青果サツマイモ事業
自社や契約農家で生産した青果用のサツマイモを国内外のスーパーを中心に販売しています。

●農薬肥料事業
契約農家を中心に、サツマイモ栽培に必要な農薬肥料を販売しています。

日本からのサツマイモ輸出量では、日本一を達成。その背景には、生産・貯蔵・出荷における当社独自の工夫があります。

【強み】
<生産>
●ニーズに合わせたサツマイモ栽培技術
当初は海外からの引き合いが強かった小ぶりなサツマイモが多くできる栽培方法を開発、現在は営業力の強化もあり全サイズ万遍なく売れるようになりました。また、事前に契約が必要になりますが、お客様からのご要望に応じた品種の栽培も行っています。

●温故拓新(最新技術の探求)
脱炭素を目指した栽培技術の開発やバイオ炭の活用など地球に優しいサツマイモ作りにも励んでいます。また、病害抵抗性や収量性に優れた新たなサツマイモの品種開発、苗の大量増殖法の開発にも取り組んでいます。

<調達/貯蔵>
●契約農家の管理と品質の維持
約300の契約農家からサツマイモを調達しています。契約農家に対しては、苗の供給、農薬肥料の販売、栽培指導、サツマイモの収穫代行まで、生産工程を手厚くサポートすると同時に、当社独自の栽培基準に沿った指導を行うことで、品質の向上に努めています。

●日本最大級のサツマイモ専用貯蔵庫
当社は日本最大級の、特定の温度と湿度を保つことでサツマイモの腐敗を防ぐ「キュアリング」貯蔵庫とサツマイモ専用大型貯蔵庫を有しているため、高品質のサツマイモの長期貯蔵と周年出荷が可能です。

<出荷>
●最新の出荷設備
最新のデジタル技術を駆使し、受入や在庫、洗浄、梱包といった出荷にまつわる業務の大半を、二次元バーコードで管理しています。

●包材改良による腐敗率の改善
メーカーと共同で包材を改良し、輸送において大きな課題となっていた、サツマイモの腐敗率を6分の1以下に抑えることができるようになりました。

ビジネスモデル

【収益構造】
サツマイモおよび農業肥料の販売により、収益を得ています。

今後の成長ストーリー

サツマイモの花。花言葉は「幸運」「乙女の純情」。
サツマイモの花。花言葉は「幸運」「乙女の純情」。

国内青果サツマイモの小売販売額はおよそ1,000億円。海外においても、アジアを中心に潜在市場が広がっています。
当社は輸出量において共に日本一を達成していますが、今後は世界一となるべく、国内外の産地を増やすことでシェアをさらに拡大していきたいと考えています。
さらにその先の目標は、サツマイモ生産を通じて、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に貢献すること。廃棄されてしまうサツマイモやその蔓を、新たな領域で有効活用し、事業の拡大を目指します。

【今後の注力事業】
●種苗の販売
おいしくて栄養価が高く、病原菌に強い新たな品種の研究開発に取り組んでいます。完成した暁には、契約農家に販売し、生産量を増やしていく予定です。

●堆肥の販売
廃棄処分となるサツマイモにバイオ炭と畜糞を混ぜることで堆肥を製造し、契約農家に販売することを検討しています。

●畜産
サツマイモを給餌したオリジナルブランド和牛を肥育し、飲食店で提供するイメージです。堆肥の生産に必要な畜糞も同時に確保できるため、循環型社会の実現に寄与できると考えています。

本サイト上の資料及び記載内容は、発行体が提供した資料、情報等に基づくものです。 当社は、これらの資料及び記載内容の真実性、正確性、妥当性について保証するものではありません。また、本サイト上の記載内容に、将来予測及び見込みなどが含まれている場合、その実現について、何ら責任を負うものではありません。

今後1年の投資計画

項目
計画予算
説明
建物費
3億円
貯蔵庫の増設に使用します。現時点でも3,600トンのサツマイモを貯蔵できる自社貯蔵庫を保有していますが、ピーク時の量を賄うには足りず、あふれた分の保管については外部の営業倉庫に頼らざるを得ない状況です。今後は貯蔵庫を増やし、ピーク時にも自社だけで対応できるような体制を整えたいと考えています。

資本・業務提携したい企業イメージ

●農業に関わる事業をメインに展開している企業
農産物の生産や流通、輸出入、農業機械のリースなどに、継続して注力している企業

●SDGsの観点などから農業分野に関心を持つ企業
農業のビジネスモデルを理解した上で、具体的な課題意識を共有できる企業

経営者プロフィール
奈良迫 洋介 奈良迫 洋介
生まれ年

1982年

経歴

鹿児島生まれ。高校卒業後、美容師見習いを経てワーキングホリデーでニュージーランドへ。帰国後、鹿児島大学に入学し2010年3月に卒業。同年4月からインドの現地企業で翻訳業務のプロジェクトマネージャーを務める。
2012年7月からは東京の貿易商社にて経営管理および食品の輸出業務に従事。他部門への異動内示をきっかけに、「さつまいも愛」からくしまアオイファームへの転職を決意。
2016年1月入社し、同年9月から2017年3月までは現地生産の可能性を探るためベトナムに滞在。帰国後は、さらなる成長のための資金調達に奮闘。
2018年1月実施の社長内定総選挙で当選。2020年9月より現職。
2018年10月から2020年3月まで宮崎大学農学部に設置した共同研究講座「MIYADAI TAIYO Aoifarm Lab」において特別助手を務める。世界最大の農業者ネットワークを持つ国際農業奨学金制度「Nuffield」の日本事務局の理事も兼任。

企業情報

株式会社くしまアオイファーム 株式会社くしまアオイファーム
所在地
宮崎県
設立年度
2013年
業界分類
メーカー > 食品・農林・水産

人員情報

役員数
4人
従業員数
81人
パート・アルバイト
17人