
サマリー
- 成長ステージ
- シードアーリーミドルレイター
- 調達経験
- 個人VC事業会社
- イグジット方針
- IPOM&A
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解決したい課題
私たちは、鉄鋼産業におけるCO2排出量の削減と、バイオマス燃料の大量生産という、環境と経済の二重の課題に取り組んでいます。これらは、以下のようなトレンドにより、ますます重要性を増しています。
CO2排出課税: 近い将来、CO2排出に課税が導入されることが予測されています。この政策は、鉄鋼産業のコスト構造に大きな影響を及ぼし、排出量の削減を急務とします。
取引基準の変化: 脱炭素化が進まない企業との取引を避ける傾向が強まっています。これは、環境への影響を重視する企業文化の浸透によるものです。炭素排出量を減らすことは、取引関係の安定に不可欠です。
競争力の確保: 環境に優しい製品への需要は拡大の一途を辿っており、これに応えることは、長期的な競争力を維持する上で不可欠です。
これらのトレンドを踏まえると、鉄鋼業界が環境問題に対応し、経済的にも持続可能な解決策を模索することは、産業としての存続にとって重要な戦略となります。バイオマス燃料の開発と実用化は、この課題に対する強力な一手となります。
どのように解決するか
事業内容
①【鉄鋼会社へのバイオマス炭の販売】
概要:弊社は未利用のバイオマスの中から、ココナッツの殻に着目し通常廃棄するココナッツの殻や皮から生成した製鋼業界で使える新しい基準のバイオマス炭を製造・販売します。
特徴:ココナッツの殻から作られた炭は、灰分が少ないため、高火力で燃焼効率が良いことから炭としての機能性の高さに加え、世界的な収穫量の多さや、新たな伐採を必要としない点から、ココナッツ由来のバイオマス炭が石炭の代替にふさわしいと考えています。
②【国内の炭化センター(炭化装置を運営する工場)の運営】
概要:この炭化センターの運営や、生産された炭の買い取りなどを弊社が代行します。
大手企業との交渉も進み、2024年には富山県で第一号の炭化センターが稼働を開始する予定で、これを皮切りに、全国展開を計画しています。
特徴:この炭化センターは、事業活動によって有機性廃棄物を大量に排出する企業数社の共同出資により合弁会社を設立し、炭化装置を共同利用するための施設です。すでに、共同利用を希望する企業3社から内承諾を得ており、廃棄コストを収益源に転換できる点に大きな期待を寄せていただいています。
ビジネスモデル
①【鉄鋼会社へのバイオマス炭の販売】
バイオマス炭は、1tあたり約5万円で鉄鋼会社へ販売する予定です。
従来の石炭と比較すると10%ほど割高ですが、仮に炭素税が導入された場合、石炭を消費した場合の課税分と同水準となる価格設定にしており、カーボンニュートラルの実現という社会的意義を付加価値として導入を拡大したいと考えています。
また、ココナッツの買い付け先として、フィリピンのココナッツ生産を管轄する政府機関や現地農家と交渉を進めており、概ね合意を得ている状況です。
数年以内には、フィリピン国内に複数の炭製造プラントを設置し、現地でバイオマス炭の生産体制を構築する計画です。
ココナッツの殻は炭化することで質量・体積ともに圧縮されるため、現地で炭の最終加工まで行い、最小限の輸送コストで日本に出荷し、収益性を高めたいと考えています。
数年以内には、フィリピン国内に複数の炭製造プラントを設置し、現地でバイオマス炭の生産体制を構築する計画です。ココナッツの殻は炭化することで質量・体積ともに圧縮されるため、現地で炭の最終加工まで行い、最小限の輸送コストで日本に出荷し、収益性を高めたいと考えています。
②【国内の炭化センター(炭化装置を運営する工場)の運営】
運営や、生産された炭の買い取りなどを弊社が代行し、売上の約20%を運営費として回収するビジネスモデルです。
また、炭化センター運営によるCO2削減効果をカーボンクレジット(温室効果ガスの削減効果をクレジットとして発行し、他の企業と取引できる仕組み)化することも検討しており、様々な企業の脱炭素に貢献したいと考えています。
今後の成長ストーリー
弊社は、鉄鋼会社という大規模な供給先を確保し、国内で培った炭化センターの運営ノウハウを基に、フィリピンに大規模な炭製造プラントを建設し、全工程を現地で完結できる生産体制を構築する計画です。これにより、現地農家の収益源としても貢献したいと考えています。
バイオマス炭の供給量を拡大する過程で、原料調達先の拡大にも取り組む計画です。ココナッツ殻に関しては、インドネシアなど他のアジア諸国へ買い付けルートを拡大し、さらにココナッツ殻以外のバイオマスを原料として採用していくことも検討しています。
そして、数年以内には大量供給体制を構築し、スケールメリットを活かしてコストの問題にも取り組み、アジアを代表するバイオマス炭メーカーとしてブランドを確立させ、バイオマス燃料の社会実装を目指します。
弊社は、持続可能な未来を築くため、石炭に依存する産業に新たな代替燃料を提案し、カーボンニュートラルの実現に貢献したいと考えています。
今後1年の投資計画
項目 | 計画予算 | 説明 |
---|---|---|
プラント建設 | 5,000万円 | 大規模な炭製造プラントを建設し、全工程を現地で完結できる生産体制を構築する計画を目指していきます。 |
資本・業務提携したい企業イメージ
- プラント製造会社
- 環境問題に取り組む企業
- 鉄鋼業界・鉄鋼関連会社
- 商社
- 東南アジア、フィリピン事業に興味のある企業

1987年
弊社代表の白川は、オフショア開発のエンジニアとして26歳の時にベトナムへ渡り、ゴルフ情報のWEBメディア立ち上げに参画。100万PVの規模に成長させ、事業を売却しました。その後フィリピンへ渡り、フィンテック事業を立ち上げ、CEOとして経営に携わりました。
帰国後、海外での起業経験・事業売却経験を基に、国内の独立系ベンチャーキャピタルである株式会社RiskTakerに参画しました。活動をする中で、株式会社ZEエナジーの事業支援を通じて、植物から生まれた「炭」が石炭の代替品になることを知り、東南アジアでの経験を活かした新事業として、ココナッツの殻(内果皮)からバイオマス炭を製造・販売する株式会社NextCarbonを設立しました。
2023年10月 エコテックグランプリ旭有機材賞受賞